24年23号栽培マニュアル(秋冬野菜)
有機野菜の力で、腸内細菌を元気に!
きちんときほんの有機無農薬の苗
徳島県にある小松島有機農業サポートセンターの卒業生が、ツルをよぶお米の生産者の浜田さんの指導の下、秋の苗づくりの挑戦します!
プランター栽培の基本
・プランターは日当たりや風通しのよい場所に置く。ベランダではすのこや台の上に置く。
・深めのプランターで栽培してください。特にキャベツや白菜は深めのプランターで。株間は15~20cm程度。
・土が底からこぼれ落ちないように底網の上に底が隠れる程度の鉢底石を敷き、上に培養土を入れる。
・植え穴を掘り水を注ぎ入れる。浸透したら植え穴に苗を入れ、土をかぶせて根元を軽く押さえる。
・よく観察して害虫を見つけたら早めに対処。病気の予防に黄色くなった下葉は取り除いてください。
注意点は、①水やりと ②追肥です。
① 水やり・・表面が乾いていたら冬季でも水やりが必要です。乾燥に気を付ける。
水の通りや土の通気性が悪くなると根に酸素が届かず生育が悪くなります。その場合は穴あけをする。
穴あけは直径約 2cm の棒の先を削って尖らせ10cm 間隔で容器の縁にそって差し、穴をあけ通気をよくする。
20 日間隔で数回穴あけをし、穴に追肥すると肥効もよくなります。
② 追肥・・・プランター栽培では日々の水やりで肥料が流れ出しやすいので、追肥が必要。
※キャベツや白菜などの結球野菜は最初の葉をしっかり大きく育てることが大切です。外葉(最初の葉)の大きさで球の大きさも決まります。
リーフレタスや春菊など秋から春さきまで、比較的長期の野菜をお楽しみ下さい。
■茎ブロッコリー
・ビタミン C やカロチン、鉄分を含み、健康維持に良いと言われるファイトケミカルが豊富で、冬には貴重な緑黄野菜。茎もやわらかくておいしい。中心の主茎に出来る花蕾を頂花蕾といいます。
・頂花蕾の直径が 2~3cm ほどになったら、摘芯(これ以上伸びるのを止める)を兼ねて茎を付けて収穫。このころから 2 週間に 1 回追肥。(特に 12 月中旬までの暖かいうちに追肥を多めで大株にしてお
く。)
・以降、脇芽が次々と伸びて側花蕾(10 円玉くらい)が育つので、茎を付けて収穫。
・水が多いと根腐れしやすいので、土の表面が乾燥したら水やりを。
・アオムシ・コナガ・アブラムシなど付きやすい。見つけたら早めに対処。支柱を設置して寒冷紗か防虫ネットを張る方法も。
■リーフレタス
・株間 15cm ほど。
・暑さ寒さに強く育てやすく、玉レタスよりビタミン C も豊富。
・害虫も少なく、外葉からかきとって収穫し翌春まで長期間楽しめます。ただし、中心から 5~7 枚は必ず残しておきます。
・20 日ごとに 2 回追肥し、春は 3 月・4 月にも追肥。
・冬季の過湿は病気になりやすいので、水やりに注意。
・0℃以下になると生育が止まる。寒い地域では、寒冷紗やビニールでトンネルがけをして保温する。
ビニールトンネルの場合は、昼間は南側の裾を 3~4cm 上げて、蒸れを防いで下さい。
■サニーレタス
・レッドリーフレタスとも言い、初心者向けの野菜です。βカロチン(ビタミン A)、ビタミン C、E、カルシウム、鉄、カリウムなど含み、食物繊維も豊富。
・根は浅いので底が浅いプランターでも栽培可能です。
・株間は 15cm 以上。
・幼苗の時期は水やり時に倒れてしまわないよう、水やりに注意。ジョウロの水を一旦、手に受けて株間にかける。
・背丈 8cm くらいに育ったら、水は土が乾いたら水をやる程度に。(多湿をきらいます。)
・基本的に元肥で育ち、追肥は不要です。苗を植えてから 30~40 日が収穫適期。
■春菊
・株間 10cm。
・株を大きく育て、秋から春まで収穫を楽しみましょう。そのためには肥料切れしないよう充分な水と肥料を。
・定植後 20 日おきに4回追肥。春からの旺盛な生育に向けて、年明け 2 月から3 回追肥。
・成長が鈍ってきたときには、液肥を5日に1回やるといい。株元に葉を 7~8 枚(茎長 7~8cm)残して茎を摘むと、すぐに脇芽が伸び、再び収穫できる。株元の枯草は早く取り除き、株を清潔に保つ。
■ネギ
・標準プランター(約 65х22х18.5、15ℓ)で、よく出来ます。
・酸性土に弱いので、古土を使う場合は苦土石灰を標準プランターあたり 20g 入れて調整してください。
・再生力が強いので、上部の葉を順次摘み取り収穫しこれを繰り返すと長期に収穫可。ただし、肥料と水が常に効いていることが大切。20 日おきに追肥を。
■キャベツ
・プランターは深めで土の量が多いほうがいい。少し重い土を好むので赤玉土を足してもいい。
・本葉 10~15 枚で、1 回目の追肥。結球には大きなエネルギーが必要なので、結球直前に 2 回目の追肥を行う。
・20 日間隔で 4 回追肥し、結球初期からの旺盛な生育に対し水やりも多めに。10 日に 1 回は追肥を与えるとさらにいい。
・結球が始まったら葉に水があたらないように注意。
・生育期間が長いので下葉が枯れますが、かきとって清潔にして病気を防ぎます。
・暖かくなると害虫が増えるのでよく観察し、見つけたら早めに退治する。
■ミニ白菜
・冬野菜の中では、大根と並んでビタミン C が豊富。深めのプランターで栽培を。
・肥料も多く求めるので、20 日おきに 2 回の追肥。みずみずしい葉を作るために水やりは毎日たっぷりと。
・コナガ、オアムシ、ダイコンシンクイムシなどの虫が付きやすいので、しっかり観察し初期予防を。芯を食われてしまうと取り返しがつきません。
・ヒモでハクサイの回りをくくってあげると、結球しやすい。
●有機培土
【お願い】有機鉢上げ培土や有機培土は有機質肥料使用のため、密封状態で長く置くと異臭がすることがあります。その場合、5日ほど土全体を空気にさらしてからご利用を。
コープ自然派の「有機鉢上げ用培土」(プランター用)や、有機培土は、元肥が入っています。そのままお使い下さい。(市販の培養土も、ほとんど元肥入りです。購入時、確認して下さい。)
何度か栽培した土は、酸性に傾いています。苦土石灰で中和し、ミネラルを補給し土を再生するこ とで連作障害を防止できます。土も野菜と同様、じっくり育ててあげましょう。
① プランターの古い土を出し、乾燥させてふるいにかけ、ゴミを取り除く。
② 細かいふるいにもう一度かけ、粉状の細かすぎる土は取り除く。
(細かすぎる粉状の土は、野菜づくりには適さない。庭土などの別の用途に使用。)
③ マグキーゼ(苦土)とハーモニーシェル(石灰を)一握り入れ10日間ほど寝かします。
④ BLOF堆肥23、放線菌堆肥(バーク堆肥や腐葉土など)10~20%混ぜ込む。
⑤ 握ると固まる程度に水を加え、ゴミ袋(透明)などに入れ、日なたに1~2か月ほど置き、 太陽熱で殺菌する。(真夏は一週間で充分)
⑥ 新しい土を3分の1ほど混ぜて使用ください。
※土は同じプランターで1年に2作するとして、年に一度は土壌改良を。
※作物の残渣(ヒゲ根や葉など)は細かく刻み、乾燥させてプランターの鉢底石の上に入れ(1~2cm 厚さ)、使っているうち に次作の堆肥となる。
野菜は土が育ててくれるもの。工夫して、ふかふかの土を作りましょう
●病害虫対策
・病害虫は日当たりや水はけの悪いところや、もともとの土の栄養が悪かったりすると発生しやすくなります。注意深く観察して早目に対処しましましょう。
・青虫などの害虫を発見したら手で取り除く、ピンセットで摘む、ハケで落とす、粘着テープにつけて取るなどする。
・極寒の時期には寒冷紗や防虫ネットなどで、寒さや害虫対策を。
・病害虫対策に以下の自然農薬などお試し下さい。
自然農薬なので、ききめは1~2週間程度です。予防的に使用する方が効果的です。
野菜栽培も子育てと同じです。日頃からよく観察して、病気や虫がついていたら早めに対処してあげましょう。
○病気予防・・・
木酢(または竹酢液)を 1000 倍に希釈し、3 日に 1 度ほど散布。
食酢を 20~50 倍に希釈し1~2週に 1 回ほど吹きかける。-野菜が丈夫に。
コーヒー(濃度はそのまま)を散布―うどんこ病やハダニの防除
ベト病、さび病、害虫駆除に、ニンニク 1 ヶをすりおろし、水1ℓを加え布でこし 5 倍希釈で吹きかける。
※うどんこ病には、納豆でバチルス菌液を作って(少し手間ですが)、散布するのが効果的です。
作り方をご入用の方は下記へ問い合わせ下さい。メールまたはファックスで資料をお送りします
納豆のパックについたネバネバを100cc程度の水で溶いて霧吹きで散布するのもいいです。
(ただし、カラシや醤油が混じっていないもの)
○害虫対策・・・
木酢(食酢でも可)を 300 倍に希釈し散布。
アブラムシ防除には、晴天の午前中に牛乳を薄めず霧吹きで、葉の裏に吹きかけ、膜がのこらないように使用後はよく洗い流す。
ナメクジ退治には、小皿にビールを入れて、出そうなところに置く。
NPO法人自然派食育・きちんときほん
0120-236-003(土日祝除くAM9:00~PM5:00)
e-mail : npokichintokihon@leto.eonet.ne.jp