23年34号栽培マニュアル(秋冬野菜)

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有機野菜の力で、腸内細菌を元気に!

●プランター栽培の基本
・プランターは、日当たりや風通しのよい場所に置く。ベランダでは、すのこや台の上に置く。
・今回は菜っ葉類の栽培ですので、標準プランター(約65×22×18.5、15ℓ程度)で可能です。
 土が底からこぼれ落ちないように(底網などを敷き)、底が隠れる程度の鉢底石を敷き、その上に培養土を入れる。
・植え穴をあけ、水を注ぎ浸透したら、植え穴に苗を入れ、土をかぶせて根元を軽く押さえる。
・菜っ葉類の植え付けは5~6cm間隔の株間、条間(筋の間隔)10~15㎝ほどで植える。
・よく観察して害虫を見つけたら、早めに対処。黄色くなった下葉は取り除き病気の予防を。
・寒さに比較的弱いものは、寒冷紗などで覆うとよい。

注意点は、①水やりと ②追肥です。
 ① 水やり・・表面が乾いていたら冬季でも水やりが必要です。乾燥に気を付けて下さい。
  水の通りや土の通気性が悪くなると、根に酸素が届かず生育が悪くなります。その場合は穴あけする。
  直径約 2cm の棒の先を削って尖らせ、10cm 間隔で容器の縁にそって差し、穴をあけ通気をよくする。
  20 日間隔で数回穴あけをし、穴に追肥すると肥効もよくなる。
 ② 追肥・・・プランター栽培では日々の水やりで肥料が流れ出しやすいので、追肥が必要。

今回は、セルトレイ(12穴)で育てた菜っ葉の苗とハーブ2種の苗です。

 寒いところではひと手間かけて、寒冷紗やビニールで覆い、温室を作ってあげてはいかがでしょう?

■玉ねぎ
・玉ねぎは血液をサラサラにし、成人病予防にもなります。
苗は浅植え(根元から2cmくらい)。プランターの空間を最大限に生かすため、収穫期に玉ねぎ同士の間隔がなくなるくらい(12〜13cm)に植える。
1束分(苗25本)、2つの標準プランターに2列ずつ植えることができる。5℃あれば生育できます。
水やりは毎日、肥料も充分に。
古土を使う場合は、最初にマグキーゼ(苦土)とハーモニーシェル(石灰)を標準プランターあたり20gほど混ぜる。
追肥は元の土の状態にもよるが、基本12月〜3月上旬までに3回ほど施肥する。

■小松菜
・株間 5~6cm。1 ヶ月ほどで栽培でき、基本的に年中栽培可能。
カルシウム、鉄分、カロチン、ビタミン C が豊富。
春から秋にかけては短期間で収穫できるので、元肥のみで大丈夫。
寒くなって成長が遅くなり収穫まで 30 日以上かかる場合は、20 日に 1 回程度の追肥が必要。

■ほうれん草
・株間5~6cm。カロチン、鉄分の多い高栄養野菜。
古土を使う場合は酸性を嫌うので、マグキーゼ(苦土)とハーモニーシェル(石灰)を標準プランターあたり50gほど混ぜる。
基本は元肥1回ですが、生育を早めるためには液肥を4~5日に1回、2~3回施肥してもいい。
表面を乾かさないよう水やりを。
収穫は間引きのように抜くと、隣株の生育が悪くなるので、端から順にハサミで根本から切って収穫します。

■ミズナ
・株間 5~6cm。株間を広げて長く育てると葉が増え大きくなります。
ミズナは、その名の通り水をたくさん吸収するため、湿り気のある排水良好な土が好きです。
表面を乾かさないよう、水やりを。
追肥は 20 日ごとに 2 回ほど。背丈が 25~30cm になったら、一株ずつ間引き収穫。
アブラナ科でコナガなど害虫が付きやすいので注意。
寒さに強く、霜にあたると甘さが増しおいしくなる。

■サラダ菜
・株間10~15cm。土は標準のものでよいですが、古土を使う場合は酸性を嫌うので、マグキーゼ(苦土)とハーモニーシェル(石灰)を標準プランターあたり20gほど全土にまんべんなく混ぜて調整。長期間の栽培になるのでスタミナ切れにならないよう、春菊と同様に追肥を定期的に(20日ごとに)。
また乾燥も品質低下を招くのでいつも適度に湿っているように。
本葉10枚ほどに成長した時から収穫。外葉を茎の付け根からかきとって食べる。中心から数枚の葉は、再生力維持のために残し、外葉からかきとって収穫、長期栽培が可能に。
寒さには比較的弱いので、寒冷紗で覆うと良い。

■ネギ
・標準プランターで、よく出来ます。古土を使う場合は酸性を嫌うので、マグキーゼ(苦土)とハーモニーシェル(石灰)を標準プランターあたり20gほど標準プランターあたり20gほど入れて調整してください。
再生力が強いので、上部の葉を順次摘み取り収穫しこれを繰り返すと長期に収穫可。ただし肥料と水が常に効いていることが大切。20日おきに追肥を。

◆ハーブ

■タイム
・丈夫で育てやすい。
ハーブの中でも、殺菌作用と抗ウィルス作用に優れているので、ハーブティとしてうがい薬に使用するのも風邪の流行る今の季節に効果的ですね。
料理はもちろん、お風呂やアロマオイルなどに使用するのもいい。
乾燥に強く、酸性土を嫌い多湿に弱いので、枝が蜜に茂って風通しが悪くならないように、株元の風通しよくする。
乾燥を好むので、表面が乾いたら水やりをする程度。
(ただし、植え付け直後は根付くまでの水やりが大切。)
追肥は控えめに。真夏をのぞいて 3~11 月の間に数回。
多湿や蒸れに注意すれば害虫もほぼ寄り付かない.
根の成長が早いので、鉢の底から根が伸びてきたら、一回り大きい鉢に植え替えるか、株分けをする。

■セージ
・丈夫で栽培しやすい。昔から不老長寿の薬効があると言われている。
多湿に弱いので蒸れに気をつけて、株元の込み合った枝を切り落とし、日当りや風通しをよくする。シソ科で害虫(アブラムシやハダニなど)が付きやすいので、葉の裏側を注意深く観察し駆除する。
冬場は、寒風や霜防止のため、ベランダの屋根のある場所に置く。
畑では、腐葉土などを敷いてカバーする。
乾燥を好むので水は乾いたらやる程度で、特に冬は控えめに。
肥料は、4~6 月ころ月 1 回程度。夏場は施肥を避け、様子を見ながら秋にも 1 回。
セージは生育旺盛なので、挿し木で増やせます。(春か秋ころ)

●有機培土
【お願い】有機鉢上げ培土や有機培土は有機質肥料使用のため、密封状態で長く置くと異臭がすることがあります。その場合、5日ほど土全体を空気にさらしてからご利用を。
コープ自然派の「有機鉢上げ用培土」(プランター用)や、有機培土は、元肥が入っています。そのままお使い下さい。(市販の培養土も、ほとんど元肥入りです。購入時、確認して下さい。)  

古土は再生利用しましょう! ~作物だけでなく、土も育てましょう~
何度か栽培した土は、酸性に傾いています。
苦土石灰で中和し、ミネラルを補給し土を再生することで連作障害を防止できます。
土も野菜と同様、じっくり育ててあげましょう。

① プランターの古い土を出し、乾燥させてふるいにかけ、ゴミを取り除く。
② 細かいふるいにもう一度かけ、粉状の細かすぎる土は取り除く。
(細かすぎる粉状の土は、野菜づくりには適さない。庭土などの別の用途に使用。)
③ マグキーゼ(苦土)とハーモニーシェル(石灰を)一握り入れ10日間ほど寝かします。
④ BLOF堆肥23、放線菌堆肥(バーク堆肥や腐葉土など)10~20%混ぜ込む。
⑤ 握ると固まる程度に水を加え、ゴミ袋(透明)などに入れ、日なたに1~2か月ほど置き、太陽熱で殺菌する。(真夏は一週間で充分)
⑥ 新しい土を3分の1ほど混ぜて使用ください。

\野菜は土が育ててくれるもの。工夫して、ふかふかの土を作りましょう/
※土は同じプランターで1年に2作するとして、年に一度は土壌改良を。
※作物の残渣(ヒゲ根や葉など)は細かく刻み、乾燥させてプランターの鉢底石の上に入れ(1~2cm 厚さ)、使っているうち に次作の堆肥となる。

●病害虫対策
病害虫は、日当たりや水はけの悪いところや、土の栄養が悪いところに発生しやすい。
注意深く観察して早目に対処しましましょう。
害虫を発見したら、手で取る、またはピンセットで摘む、ハケで落とす、粘着テープにつけて取る、などよく観察して下さい。
また、寒冷紗や防虫ネットで寒さや害虫対策をするのも効果があります。


病害虫対策に以下の自然農薬などお試し下さい。自然農薬なので、ききめは1~2週間程度です。

○病気予防・・・酢は野菜を丈夫にし、うどんこ病(きゅうりやカボチャなど)の予防にもなります。
 木酢(竹酢液)を1000倍に希釈し、3日に1度ほど散布。
 または食酢を20~50倍に希釈し、2週間に1度ほど散布。(野菜が丈夫になる)
 コーヒー(濃度はそのまま)を散布―うどんこ病やハダニの防除
 ベト病対策には、ニンニク1ヶをすりおろし、水1ℓを加え布でこす。5倍希釈で散布。

※うどんこ病には、納豆でバチルス菌液を作って(少し手間ですが)、散布するのが効果的です。
作り方をご入用の方は下記へ問い合わせ下さい。メールまたはファックスで資料をお送りします。
納豆のパックについたネバネバを100cc程度の水で溶いて霧吹きで散布するのもいいです。
(ただし、カラシや醤油が混じっていないもの)


○害虫対策・・・木酢(竹酢液)を300倍に希釈し散布。
 アブラムシ防除には、晴天の午前中に牛乳を薄めず霧吹きで、葉の裏に吹きかけ、
 膜がのこらないように使用後(夕方には)よく洗い流す。
 ナメクジ退治には、小皿にビールを入れて、出そうなところに置く。

NPO法人自然派食育・きちんときほん

0120-236-003(土日祝除くAM9:00~PM5:00)

e-mail :  npokichintokihon@leto.eonet.ne.jp